家計の見直しシリーズ4 個人型確定拠出年金(iDeCo)がメリット大!加入しよう

個人型確定拠出年金の加入

こんにちは。はぴパパです。
今年2017年に、個人型確定拠出年金(愛称 iDeCo)に加入しました
個人型確定拠出年金と文字だけを見ると相当ハードルが高そうで難しそうですね。その通りでした・・・。しかし、とてつもなくお得だったのです!加入しないと損!と思い、色々な情報を集めて加入手続きをしました。

しかし、国が制度を制定していることもあり、加入するのに勤務先での記入や会社印が必要だったり、業者選定基準がよくわからなかったりと簡単ではなく、不明点も多く、調べても欲しい情報がまとまっているサイトが無かったので、ココにまとめます。

はじめに 個人型確定拠出年金とは?

個人単位で掛金を支払い、運用方法を指示し、60歳の時に一時金として受け取るか、年金として受け取るかを選択できるものです。運用を指示している以上、元本割れすることもあり、その際の責任は各自にあるわけです。支払金額と受取金額が個人単位で決まっているイメージの保険のようなものですね。では、詳しくみていきましょう。

1.個人型確定拠出年金のメリットとデメリットを知る

『とてつもなくお得』と書いてきましたが、具体的に何がどうお得なのでしょうか?
ちょっと難しいかもしれませんが、ポイントを書いていきます。
  • 掛け金が全額所得税額控除の対象になる(税金が安くなる)
  • 受け取り時はある程度非課税にできる
  • 運用益がずっと全額非課税(儲かった場合でも税金がかからない・通常は20%程度の税率)
  • 自分の掛け金が積み立てられて、自分で運用するため、年金破綻等は関係無い
  • 自己破産時も確定拠出年金分は守られる
  • 児童手当の所得制限・保育園/幼稚園所得割等からも控除でき、金額が変わることもある(ココまで言及されているサイトは少ないです)
これらの詳細を解説していきます。

税金が安くなる

最大のメリットです。全額所得控除にできるためです。所得控除とは、所得税や住民税を計算する元になる収入分を少なくできるということです。そもそも税金は年収(正確には課税所得)に対して◯◯%という決め方ですが、その年収部分を少なくできるのです。
所得税は10%や20%という方が多いのではないでしょうか。住民税は10%が多いと思います。確定拠出年金を年額27.3万円支払った場合、年間の節税額は下記の通りとなります。
※復興税を除く
所得税率住民税率年間掛金年間節税額
10%10%27.6万円5.52万円
20%10%27.6万円8.28万円
1年間ですから、30歳の人が60歳まで30年間で計算すると、165.6万円〜245.7万円の節税となります。とても巨額ですね。ほぼノーリスクです。繰り返します、最大のメリットです。

受け取り時の税制優遇

一時金として60歳になった際にまとめて受け取ることができます。その時に、退職所得控除を受けることができます。退職金次第なところもありますが、場合によっては、税金がかからないで済むケースもあります。例えば、30年の勤続年数もしくは個人型確定拠出年金加入年数の場合、1500万円の控除を受けられます。しかし、退職金が多い場合は、課税されてしまいます。控除額を上回った分が課税されるイメージです。受取年度を分けることも出来ますが、控除額が少なくなるなど注意が必要です。
また、年金として受け取る場合も税の優遇があります。
重要なのは、受け取り時の課税を理由に加入しないと、前述の税金が安くなるメリットを受けられません。そちらの方が額は大きいと思います。

運用益が非課税

NISAという証券税制が有名ですが、同様のものと考えていいでしょう。運用した分の運用益や配当に対する税金がかかりません。NISAと違うのは、年数の制限が無いこと。運用中はずーっと非課税です。なので、複利で運用する時に巨大な威力を発揮します。運用益には通常20%の課税があるので儲かっている場合は大きいですね。

運用は自分で指示をする

投資信託の運用商品が多いですが、どの投資信託に投資するかを指示するのは各個人です。元本割れの可能性がある商品も当然あります。外国株や不動産投資信託(REIT)など多くの種類があります。中には、定期預金(元本保証)もあります。全て自分で選ぶのです。

自己破産時も保全される

これは、特に自営業者の方にはうれしいのではないでしょうか。事業がうまくいかなくなる可能性はゼロでは無いでしょう。もちろん、サラリーマンも。
自己破産時に財産はゼロなってしまいますが、確定拠出年金は残ります。

児童手当の所得制限・保育園/幼稚園所得割等からも控除

ふるさと納税や生命保険料控除等では、この部分は控除対象にはなりません。小規模企業共済等掛金控除というものに該当し、こちらは控除可能なのです。※医療費控除も対象です。
例えば、年収制限で児童手当が減額される、保育園代が高くなるといった時、もう少し年収が少なければ!と思うこともあるでしょう。その時に、掛金を全額引くことが出来るのです。コレは他のサイトではあまり書かれていませんが、重要ではないでしょうか。

デメリットは?

ではデメリットは無いのでしょうか?
最大のデメリットは60歳まで引き出せないこと。あくまで老後資金を個人で用意してね。という国の方針のようです。簡単に引き出せないようにしている分、メリットがあるよってことですね。
また、最大のメリットが税金の優遇なので、そもそも税金をあまり支払っていない方にはメリットが小さいです。専業主婦の方などは加入できますがオススメではありません。
また、個別株に投資することなどは出来ません。金融機関により異なりますが、投資信託をメインに投資していくことになります。

2.加入資格があるかを確認する

ここまで長々と説明してきましたが、そもそも加入資格が無いと残念ながら加入できません。しかし、2017年から加入資格が大幅に拡大されました!なのでみなさん注目しているのです。
下記のサイトで加入資格の簡単診断をすることが出来ます。また、掛金の最大額を知ることが出来ます。
企業型確定拠出年金に既に加入している方など、要チェックです。
iDeCoナビ 加入資格かんたん診断
http://www.dcnenkin.jp/diagnosis/

3.加入する業者(金融機関)を選定する

国が制度を決めているのですが、運用は民間の金融機関になります。そこで注目しなければいけないのは手数料です。手数料から下記2業者に絞られます。下記業者では金融機関へ支払う毎月発生する手数料はありません。0円です。そうなると、他の業者で加入はオススメできません。(私の身内なら全力で止めます)長期間加入するわけで、手数料が低額でもバカにならないからです。

オススメの金融機関

  • 楽天証券
  • SBI証券
この2業者は、運用可能な商品数、手数料が他の追随を許しません。証券会社への手数料はかかりません(国で定められている分は必要)。
私は、両社の証券口座を開設していましたが、SBIの方が長く利用していたことから、SBI証券で確定拠出年金の口座を開設することにしました。
※手数料を無料に出来る理由は、投資信託に投資した場合、信託報酬というものが発生します。その一部が利益となっているためだと考えられます。(しかし、一般的な投資信託よりも低額。長期運用前提だからできることなのでしょうか)

4.資料(口座開設キット)を請求する

では、具体的に加入するにあたってどうしていったか、私の実体験を元に説明していきたいと思います。
私はネット銀行やネット証券のイメージで加入できるのかと思っていましたが、それよりもずっと難しかったです。ただし、スタートは一緒。資料請求(口座開設キット)の申し込みをしましょう。私は口座開設キャンペーンを実施している時期に申込みをしましたが、その辺は気にしなくて大丈夫かと思います。キャンペーンを待つより、数ヶ月早く加入できるだけで、数万円の節税になるわけですから。早い方が大事。
実際に口座開設申請は楽天証券、SBI証券で下記ページから行えます。
楽天証券の口座開設ページ
SBI証券の口座開設ページ

5.必要書類を揃えて返信する

必要な書類は各個人によって異なります。例えば、会社員で新規加入の私の場合は下記です。
  • 個人型年金加入申出書(第2号被保険者用)
  • 事業所登録申請書 兼 第2号加入者に係る事業主の証明書
  • 確認書
  • 本人確認書類
各書類についての注意事項等があります。

個人型年金加入申出書(第2号被保険者用)

必要な情報
  • 住所、氏名、基礎年金番号、掛金引き落としの金融機関、勤務先など
基礎年金番号は年金手帳に書いてあります。私の場合は勤務先に年金手帳を預けていますので、勤務先に聞きました。
掛金の引き落とし口座は限定されています。ネット銀行は不可でした。
勤務先情報で登録事業所番号という欄がありますが、不明な場合空欄OKでした。

事業所登録申請書 兼 第2号加入者に係る事業主の証明書

勤務先に記入してもらう必要のある書類です。こちらが個人型確定拠出年金のハードルを上げているように感じます。
社印が必要ですので、個人で勝手に書くことはできません。私の会社の場合は人事部が担当でした。総務部等が担当の場合もあるようです。相談してみましょう。

確認書

各項目に記入すればOK。難しくありません。

本人確認書類

免許証のコピーにしました。
マイナンバーカードのコピーはNGとのことです。

これらの書類一式を揃えて返信封筒へ入れて投函します。
不備が無いことを祈って・・・受験の時の願書を出すような気持ちでした。。。

6.口座開設を待つ

『混雑している』とのことで、時間がかかるようです。私も3週間程度かかったでしょうか。SBI証券から簡易書留が届きました。
『不備があるため書類を返却します』とのこと。。。なんということでしょう。あれだけ注意したのに。
不備の内容は『月額の掛金が未記入』でした。限度額MAXにしたいので、2万3千円と記入して返信。電話とか、後日ネットでとか、そういう対応はしてくれないようです。
またまた2週間程度待ちます。
加入後は、IDとパスワードの書かれた書類が届きます。これで晴れて個人型確定拠出年金に加入できたことになります。
また、年金事務所からも通知が届きますので保管しておきましょう。

7.運用指示をする

毎月26日に掛金が指定口座から引き落とされます。
SBI証券に反映されるのに多少時間がかかりますが、この金額が運用されることになります。
運用は多くの種類の商品から選ぶことが出来ます。

私の場合は、下記商品でバランスを取って運用することにしました。
  • 国内株式(ひふみ年金)
  • 外国株式
  • 国内債券
  • 外国債券
  • 国内REIT(不動産投資信託)
  • 外国REIT(不動産投資信託)
選定基準は
  • 信託報酬の低さ
  • リスクのバランス(ハイリスク・ローリスクを織り交ぜる)
  • 長期運用前提(債権や不動産)
で選んでいます。

なお、各投資先に対しての投資金額は例えば『10%』のように率で指定できます。
10%の場合は、2.3万円の10%なので、2300円となります。かなり細かく指定できるのですね。

8.年末調整・確定申告で税額控除

さいごに税金の還付です。
これを忘れてしまっては、最大のメリットを逃してしまうことになるので、忘れずに行いましょう。年末調整時に申請&必要書類(小規模企業共済掛金払込証明書)を会社に提出すればOKです。11月頃に届きます。
年末調整書類の『小規模企業共済掛金等控除欄』に記入しましょう。
また、年末調整を忘れた!などの場合でも、確定申告をすればOKです。どちらかで対応すればいいのです。
ふるさと納税や医療費控除で確定申告をする方も多いと思いますので、そちらでまとめてしまってもいいですね。

さいごに

だいぶ長くなりましたが、個人型確定拠出年金の概要を説明してきました。
はじめて個人型確定拠出年金を知った時、こんなにお得な制度があるなんて!と思いました。しかし、周囲の人に説明しても、オススメしても、みんなよく分からないと敬遠してしまいます。分からないだけで100万円以上の節税を逃しているかもしれないと言うのに。
賢明な皆さんはぜひ前向きに検討してみてください。

家計の見直しシリーズとして、生命保険料控除など特集していますので、そちらもぜひご覧ください。(控除額では個人型確定拠出年金最強ですけど)




家計の見直しシリーズ

12436288584_94d6bc46d2_b.jpg
掛け捨て型生命保険はもったいない?その代わりに得られる安心感を買っているのです。税金がお得なこともあります。
12436288584_94d6bc46d2_b.jpg
貯蓄型生命保険に加入を決めました。そのときに判断したのは、大変お得だったからです。低金利時代の資産運用の参考に。
12436288584_94d6bc46d2_b.jpg
生命保険と同様に個人年金保険にも税金の控除があります。金利だけでは見えてこないオススメポイントを紹介。
12436288584_94d6bc46d2_b.jpg
サラリーマンの節税として、自営業者の節税として、将来の貯蓄として、とても有利な個人型確定拠出年金に加入しました。オススメな理由と、加入手続きの詳細をまとめています。
12436288584_94d6bc46d2_b.jpg
実は学資保険って生命保険だったって知っていましたか?学資保険がオトクなのか?他の手段が無いのか?検討しましたので紹介します。

一覧ページはこちら

12436288584_94d6bc46d2_b.jpg
はぴパパ(夫)の趣味の資産運用や節税関連の記事をまとめました。ふるさと納税や株主優待のオススメもあります。


スポンサーリンク

0 件のコメント :

コメントを投稿